日本とはこんなに違う!世界のマタニティマーク事情
マタニティーマークをつけていますか?日本では妊娠すると母子手帳と同時にもらえるマタニティマークですが、つけていて嫌な目に遭った、などという声もあり、日本では賛否両論の意見があるようですが、世界ではどうなのでしょうか。
イギリスでは、マタニティマークをキャサリン妃が身に付けていたことでも話題になりました。お腹に赤ちゃんがいます、妊娠しています、ということを周知する目的は日本と同じです。
台湾のマタニティマークは、産院や地下鉄で配布しています。地下鉄で配布しているだけあって、書かれている内容も「より良いマタニティライフが送れるように、席を譲ってください」というもの。日本では、そこまで直截的な表現だと否定派の声が高くなりそうですが、台湾ではどうやら違うようです。
フランスのマタニティマークは缶バッチタイプです。その存在は日本よりもマイナーで、あまり身に付けている人は少ないようです。
シリアやアラブ共和国などの中東諸国では、日本のNPO法人が配布していることもあって、マタニティマークが普及しています。デザインの大きな違いは、描かれているイラストのママがヒジャブをまとっているということ。マタニティマークにはその国の文化も表れています。
ロシアにはマタニティマーク自体がありません。ロシアの女性は日本のマタニティマークのことを知ると、日本人の優しさを知って感じ入る、という声もありますが、同じようにマタニティマークのないアメリカでは「妊婦さんに席を譲るのは当然のこと」と、マタニティマークの有無にさして意味を感じないという声もあります。
マタニティマークは「乗り物で当然のように席を譲ってもらうマーク」ではなく、お腹の目立たない妊娠初期や、万が一、事故などに巻き込まれた場合、すぐに妊娠していることを周知するためのマークです。一部でまるで印籠のようにマタニティマークを振りかざして、席を譲るように迫る妊婦さんがいるといいますが、もし、そうした人がいるとすれば大きな心得違いです。もちろん、妊娠していることがわかって気持ち良く席を譲ってくれる人もいれば、どうしても体調が悪くて、譲るに譲れない人もいます。
お腹が大きくなれば周囲の人は”あの人のお腹には赤ちゃんがいるんだな”と気が付いてくれますが、お腹が目立たない妊娠初期などは、やはり必要なものといえるでしょう。マタニティマークが世界で普及していることを考えれば、マタニティマークが単なる「席を譲ってもらうため」だけのものではなく、「母体と胎児を守るため」の大切なものといえます。